Benjamin Fulford



これだけある!

 

竹中平蔵のライブドア捜査への圧力とリーマン・ブラザーズ、村上ファンドインサイダー取引疑惑

 

ホリエモン事件の捜査は政治家、大物ヤクザ、

リーマン・ブラザーズ、村上ファンドetc.まで届くか?

それともトカゲのシッポ切りに終わるのか?

 

 

今回は地検も本気になった?

 

 堀江の逮捕でマスコミが連日大騒ぎする事態となったが、ライブドア事件の真相が本当に明るみになるかは疑問だ。いつものようにこの事件がいわゆるトカゲの尻尾切りで終わるのか、それとも例外的に大物財界人や外資系金融機関、政治家、そしてヤクザまで追及されるのだろうか?

 今回の事件が普通より深く及ぶ可能性がわずかだがある。理由はこの事件が発覚したタイミングだ。小泉政権は今レームダック(死に体)になっている。そして表に出ていない理由で9月までに総理を辞めなければならないのに、ポスト小泉の新しい権力構造もまだ固まっていない。そんな現状で、今回東京地検特捜部と財務省と国税庁が団結して動いているから簡単には捜査を止めないのではないかという期待である。

 ある市場関係者は語る。

「東京地検特捜部は今までの小泉のやらせ捜査で怒っている。辻元清美、田中真紀子、鈴木宗男、植草一秀など、いわば小泉の敵を追い落とすための細かい事件ばかりやらされて、大きい経済事件の追及ができなかったことでフラストレーションがたまっていたらしい」。だから今回は地検独自のの判断で動いているから、闇経済にメスが入ることも予想される。以上のことを踏まえて、この事件の捜査がどこまで及ぶかを考えてみよう。

 

堀江の背後に浮かぶヤクザ

 

 まず大手新聞やマスコミによって表沙汰になった情報を分析すると、容易に事件の黒幕の存在について推測できる。事件の発端は、ライブドアがマネーライフ社を買収したとき株式交換で買ったと発表しながら、実は事業投資組合を使って事前に現金で買っていたことだ(風説の流布)。当時、ライブドアには買収する資金が無かったはずだから、株式交換という形で買収する方法をとった。では、ライブドアはどこからそのお金を手に入れたのか?

 以前から堀江は、闇の資金を使っていろいろな企業買収を繰り返し、マネーロンダリング(資金洗浄)する役割を果たしていたという話をよく耳にした。

「その背後には、ある指定暴力団の傘下のX組がいて、個人名まで特定されている」と、ある市場関係者から具体的な情報をつかんだ——殺されたくないからその個人名は伏せておくが、もちろん私が何かの事故にあったり、自殺、病死、行方不明といった事態になったりすれば、その情報と山ほどの別の情報を含む爆弾ファイルが表に出ることになる——。おそらく検察当局と記者クラブの連中にはすでに知れ渡っているだろうが、さすがに捜査ではその人物までたどり着かないだろう。

 従来、闇の組織がからむ事件の捜査は、誰かが死ぬことによって頓挫する。沖縄で“怪死”した野口氏の事件が今までのように警察の手によって自殺で片付けられてしまっている現在、その方面への捜査がないという意味に等しい。

 2000年9月にあおぞら銀行の本間社長(当時)が大阪のホテルで自殺した件を見ても、ヤクザが人を殺す時は息のかかった警察が管轄するところに行って実行するものである。

 

ITから逸脱して堀江の

崩壊が始まった

 

 個人投資家を集めて株で集めたお金を使って企業買収を繰り返し、時価総額を増大させた。それはあたかも大規模なネズミ講のようなものである。それによって大儲けするのは最初に資金を投入した人間=財界人、政治家、ヤクザといったVIPである。堀江も「ビル・ゲイツを超える」などと著書やテレビで宣伝し、ライブドアが成長し続ける雰囲気を醸し出し、どんどん資金を集めた。しかし、会社に新しい付加価値を与えることがない限り、永遠に成長し続けることなど到底不可能であり、破綻を来すのは時間の問題だったといえよう。結局損するのは後から参加してきた一般の個人投資家である。

 事業規模が肥大し、ニッポン放送株の買収などで目をつけられる存在となり、当局が動き出した。ITと関係ないところに投資を始めたのは、堀江バブルの崩壊の序章だった。

 当局の捜査がどこまでたどり着くかを占うには、現時点では大手マスコミの建前情報で推測するしかないが、得体の知れないファンドからお金が出たという話まで今回表沙汰になっている。また、ライブドア社が企業買収の際に相手側に譲渡した自社株を高値で売却し、ライブドア側に資金還流させていた際にスイスや香港に開設された金融機関口座が使用されていることまで報道されている。今までの事件でなかなかそんなところまで突っ込まなかった。その糸口は今度どこまで行くだろうか? 政・官・財・そして暴(=ヤクザ)の世界で噂されるのは、武部勤、竹中平蔵、安部晋三、さらには一部の民主党の議員や大物ヤクザにまで及ぶのでは? といわれている。

 武部の場合、永田寿康(民主党)による堀江から武部の二男への資金提供疑惑追及が浮上したものの、逆にメールねつ造疑惑で民主党が追い込まれてしまった。永田の提示したメールはガセネタとされているが、各方面からの情報を集めてみると、どうやらそうでもないらしい。そして、武部の息子と堀江の間に金銭取引が全くなかったとも言い切れないのだ。

 じつは、ある情報筋からこんな情報を得ている。

 「民主党がメールの出所を提示できないのは、その入手方法に問題があったからなんです。永田にメールを渡したのは自称ジャーナリストの西沢孝。彼はどうやってあのメールを入手したかというと、ライブドア社内からからハードディスクごと盗んだらしいのです。だから出所が言えないのでしょう。しかし、そのパソコンを所有していたのはライブドアの人間だから、メールの信憑性は高いのです」

 一連のメール疑惑は、アメリカでも強い関心を示していると言う。前出の情報筋によると、

「永田がつかんだメールの話は、ホワイトハウスにもすぐに伝わったそうなんです。一方で、アメリカには民主党に情報提供をしてくれるチームもいて、事件は太平洋を挟んだ様相になってきています」とのことだ。

 また、メールにも記述があった「口座」の存在も確からしいのだ。情報筋の話を続ける。

「民主党は、すでに海外のタックスヘブン(税金が免除される、あるいは大幅に軽減される国や地域)にある自民党関係の口座をつかんでいるようです。そこには自民党のN代議士名義で110億円が少なくとも流れ込んでいる。ここはアメリカの議員もタクスヘブンに使っているところなんです。実際にその送金ルートを仕切っていたのが、エイチ・エス証券副社長だった野口さんです」

  しかし、今回の捜査は財務省が裏から推進しているので、真相が葬られる可能性が高い。武部は彼らの忠犬ポチだからだ。

 竹中にも疑惑の芽がある。最近、ある大物政治家に取材した際、こんな話があった。

「竹中は金融担当大臣在任時にライブドアの捜査に圧力をかけていたらしい。現在の与謝野馨金融担当大臣がテレビで発言していたように、証券取引等監視委員会が3年以上前からライブドアを追っていたのに動かなかった裏には竹中がいるようだ」

 竹中も熱心に堀江を支援していたひとりである。捜査に圧力をかけていた見返りに、何らかの裏金が動いていたたかどうか。竹中の政治生命にかかわる問題となるであろう。

 

 

安倍晋三を中心にした複雑な「関係」

 

 安部晋三にまつわる話は少々ややこしい。ライブドア事情に詳しい報道関係者はこう語る。

「ライブドアには、マンション耐震偽装で登場したヒューザーとも因縁があるのです。ライブドアグループ傘下の不動産会社ダイナシティは、前社長・中山諭が麻薬違反で逮捕され、ほかの役員に暴力団関係者では? と噂される人もいる。ダイナシティの大株主のひとつは四国にある穴吹工務店というゼネコン。もうひとつが、安倍晋三の後援団体「安晋会」です。安晋会は経営コンサルタント会社の形をした新興宗教のような団体「慧光塾」とほとんど同一と言われています。穴吹工務店の社長の息子が、慧光塾の教祖的存在である人間の娘と結婚した披露宴には、中山前社長や安倍も出席しているようです。そして安晋会の代表世話人Sが、ヒューザーと取引関係にあるのです。だから、ヒューザーの小嶋が安倍の事務所に行ったのは決して飛び込みではなくて、Sを通じて会いに行ったんです。だから安倍晋三を中心にして、ダイナシティ、慧光塾、S、ヒューザーが全てつながるのです」

 そして、ダイナシティとライブドアの関係にも、ヤクザが介在しているという。前出の報道関係者は続ける。

「堀江はメデイアに頻繁に登場する前に、X組(前出と同一)にトラブル処理を依頼していて、それ以来かわいがられていたようなんです。いわば企業舎弟のような関係だったのかもしれません。2005年12月に堀江がダイナシティを買収した際にも、X組は10億近く出資したと言われています。それをダイナシティの株券で返済するという予定でした。そのときの交渉窓口になっていたのが野口副社長らしいんですね。ダイナシティを買収させて、株券を渡した後に仕手戦を始め、10億が一時14億に膨れ上がったそうです。ところがそこで、1月16日の強制捜査が入ったんですよ。株券が紙くず同様になって。野口が呼び出されて「説明しろ」となったようなんです。その後の“自殺”でしょ? これは堀江に対する『しゃべるなよ』という警告だったのかもしれません」。

 

ニッポン放送株買収騒動の

裏にインサイダー取引?

 

 ライブドアに関わる疑惑はまだ尽きない。堀江のニッポン放送株買収劇の相手は、村上ファンドの村上とリーマン・ブラザーズだったという。裏取引の現場に立ち会っていたある金融関係者が解説する。

「彼らはあの騒動のときにインサイダー取引をやった可能性が高い。ライブドアとフジテレビが和解した数日前、赤坂の料亭で行われた裏交渉の席に私もいました。リーマンブラザーズ証券の某支店長をはじめ、財界関係者も大勢来てたんですけど、そのとき、100億近く投資した大物財界人がこう言ったんです。『僕もインサイダー、あなたもインサイダー、みんなインサイダーですよ』と。後でその人にその発言の真意を尋ねたら、ライブドアがニッポン放送株を買ったら、ライブドア株の価格が上がることをみんなが事前に知っていたという意味だったんですね。リーマン・ブラザーズもそれを知っていてお金を貸したのかもしれない。理由もなく何百億の貸すわけがないから。村上やその裏にあるオリックスもフジテレビの株をライブドアに売ったときには、株価が上がることも知っていたようなんです」

 当局はこの疑惑を捜査する必要がある。そして、もしアメリカ資本であるリーマンブラザーズにまで捜査の手が及び、疑惑の責任が取らせることができたら、この再生不能寸前に陥った日本も捨てたもんじゃない。

 しかし、長年日本の政治を見ているとどうしても悲観的になってしまう。もし今までどおりになるのであれば、いずれは国民の見えないところで決着がつく。その場合、堀江がトカゲのシッポになる。(敬称略 文責/ベンジャミン・フルフォード)